理論

【三相交流】ベクトルの描き方①三相交流電源

三相交流回路は、線間電圧は相電圧の\(\sqrt{3}\)倍!だったり、線電流と相電流は等しい!など、

結果は知ってるけど、それを導くためのベクトルが描けない!って方、多いと思います。(私もその一人だった)

そこで、初めて学ぶ方でも分かるよう一つ一つ、順を追って説明していきます。

三相交流電源とは

図のように、3つの電圧波形があります。これらは大きさが等しく、お互い120°ずつずれています。

これを対称三相交流電源や、単に三相交流電源と呼んでいます。

また、波形を山の始まりから表示すると、

\(E_a\)→\(E_b\)→\(E_c\)

の順番に現れることが分かります。

この順番のことを相順と言います。

ベクトルを描く際に大事な部分であるので押さえておきましょう。(特に指定がないときは、この順番で考えてOK!)

相順とは、波形の順番のこと(相回転とも呼ばれる)

次に、この波形をベクトルで描いてみます。

ベクトルとは、”大きさ”と”向き”を持った量です。

大きさを矢印の長さで表し、向きは\(\dot{E}_{a}\)を基準とすると、

\(\dot{E}_{a}\)は、このようになります。

大きさについては実効値です。(最大値/\(\sqrt{2}\)

 

また、\(E_a\)の頭に”・”がついて\(\dot{E}_{a}\)となりました。

これはベクトル(大きさと向きがある)で表してるよ!という意味です。

読み方は様々あるそうですが、私は(イー ドット エー)や(イー エー ドット)と呼んでいます。

 

ここでのポイントは、基準にする”とは、ベクトルを3時の方向に向かせることです。

他のベクトルを追加したときに、位置関係を明確にすることができます。

基準にするとは、ベクトルを3時の方向に向かせること

次に\(\dot{E}_{b}\)を描きます。波形より、\(\dot{E}_{a}\)から120°遅れているので

となります。ここで注意するのが、

遅れ“は時計方向に数える場合の言葉です。

反対に、”進み“は反時計方向に数える場合の言葉です。つまり、

”\(\dot{E}_{b}\)は\(\dot{E}_{a}\)より120°遅れる

”\(\dot{E}_{b}\)は\(\dot{E}_{a}\)より240°進む

どちらで表しても正しいです。

通常、角度が小さい方で表すため、\(\dot{E}_{b}\)は遅れとします。

遅れ”は時計方向に数える場合の言葉

進み”は反時計方向に数える場合の言葉

最後に\(\dot{E}_{c}\)を描きましょう。

\(\dot{E}_{a}\)を基準に考えると、120°進むから

これで、三相交流のベクトル図が出来上がりました!

次回はこれをもとに、Y結線やΔ結線のベクトル図を描いていきます。